サッカーの戦術の話

個人的に気になったサッカー主にJ1,J3,プレミアの試合を分析します。

【簡易分析】2023 J1第1節 柏×G大阪(前半)

いきなりですが、今回の記事からちょっとブログの指向を変えてみようと思います。これからは質より量を重視します。(これまで質が良かったかは置いといて。。。)

個人的な感覚ですが、私の記事作成にはかなりの時間と労力を費やしています。
まだ試合を観る目が培われていないので、1試合全体を結構細かく見ようと思うとそれだけで結構時間がかかります。
更に苦手な言語化作業があり、必要ならシーンに合わせて図を作成するので1試合丸ごと分析しようとすると試合が行われた日からかなり時間がたってしまいます。

素人のサッカー好きが書いた戦術ブログもどきなんて、日の目を浴びることはないのはわかっているのですが、それでもやはり人の目に触れてサッカーの奥深さを共有できれば良いなという思いはあります。そのためにはこのままの更新頻度ではいけないと思いました。

なのでこれまでと少しやり方を変えてみます。
戦術ブログは更新の速さが命だと思います。例えば、どれだけ分析能力に優れていても、今更「3年前のJリーグのあの試合の分析しました」と記事にしたところで誰も覚えていないので。さすがに3年前は極端ですが、「あそこはこういう意図があったんじゃないか」とか、「じゃあ次の試合はどういう風に戦うのか」とか、あーでもないこーでもないと盛り上がるのはやはり数日以内に記事を書く必要があると思いました。
今回から簡易的な分析をして、サクッと記事を書いて更新回数を増やしていくつもりです。前後半に分けて記事を書くことや、ゴールシーンのみの分析を取り入れてみようと思います。

では、前置きを書いていて結局長くなってしまっていますが、本題に入ります。
いよいよ開幕したJリーグのカードから、柏レイソル×ガンバ大阪の試合をサクッと振り返ります。実はJ1の試合はこのブログでは初めて取り上げます。

スターティングメンバーは以下の通りです。

柏×G大阪スタメン

ただし、両チームともに攻守で可変システムを用いていたので、かみ合わせが上記のようになるシーンはないですね。
柏は攻撃時は上記の4-1-2-3ですが、守備時は中盤の構成が変化し4-2-3-1になります。G大阪も攻撃時は4-1-2-3で、守備時は宇佐美を一列上げた4-4-2になります。
柏の保持時は以下のような感じです。

柏保持時の配置かみ合わせ

一方、G大阪保持の場合はこんな感じです。

G大阪保持時のかみ合わせ

柏の攻撃パターンとしては
サイドの三角形がポジションチェンジをしながら崩していく(右サイドは片山が内側にポジションを取る)
立田、片山のフィードに斜めに細谷が走りこむ
という部分が多く見られました。
この両方が組み合わさったプレーが先制ゴールのシーンにつながっていくことになります。

G大阪は基本はボールを保持して後ろからしっかり繋いでいきます。嚙み合わせ的にG大阪インサイドハーフとワントップの鈴木がポジションを変えたりお互いのマークを引っ張ったりしながらスペースを作っていました。
宇佐美と山本が柏のボランチ二人をサイドに引っ張り、中央にできたスペースに鈴木が下りてきて起点を作る、あるいは鈴木が下がった際に引っ張った柏のセンターバックの裏のスペースに山本や宇佐美が走りこむシーンが多く見られました。

G大阪攻撃パターン

前半気になったシーンが一つありました。21:40頃、前線から強度の高いプレスには行っていなかった柏でしたが、このシーンでは小屋松が中途半端に前線に立ち位置を取っているので、GKから楔が入りやすくなっていました。また、本来小屋松が対峙すべきである半田が気になってか、高嶺が降りてきた山本に対して出遅れてしまい、楔が入った瞬間プレッシャーをかけられませんでした。前を向いた山本はドリブルで前進するか、サイドの半田を使うかの2つの選択肢が与えられます。高嶺が食いついてこないのを見て山本は前進しています。柏としては簡単にボールを運ばせてしまっていたので、少し気になったシーンでした。小屋松が前から奪いに行くのであれば後ろも連動してスペースを埋めに行く必要がありました。
こういった守備の立ち位置や連携に関しては、あまり柏で見られなかった4-1-2-3のシステムによる戦い方が徐々に浸透されて改善していくのかなと期待しています。

柏×G大阪 21:40のシーン

柏の先制シーンについても触れたいと思います。片山にボールが入った時点で食野のプレスが少し遅れました。片山はノープレッシャーでG大阪の高めのラインの裏スペースへフィードを送ります。このフィードに反応した細谷が粘ってクロスを上げ、こぼれたところを片山が見事に突き刺しました。このシーンに限った話ではないですが、サイドバックがゴール前のこぼれ球を狙う位置取りをするは柏の一つの形ですね。片山は細谷がクロスを上げるシーンで既にペナルティーアーク付近に走りこんでいます。

柏先制のシーン

前半は柏が1点リードして折り返しました。
柏はサイドの優位性を活かしながらの攻撃を何度か見せ、サイドバックとウイング、インサイドーハーフがポジションを変えながら攻め込む特徴を出せていたと思います。
G大阪もボールを保持しながら攻撃の機会を伺いつつ、インサイドハーフの裏への飛び出しやワントップの鈴木が下りてくるなど、アクションを加えながらボールを引き出す動きが見られました。新監督の色が少しづつ見えた前半でした。

今回の記事では前半のみとします。後半は大きく試合が動いたのでそちらについて解説できればと思います。

以上